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今度こそ目指せ温見峠!
        

2007年8月15・16日 実走
自転車:TOEI ツーリング
   

この温見峠を知ったのは5年ほど前、そしていつかは自転車で行ってみたいと思うように
なったのが2年前の4月の桜の季節だった。その時は能郷にあるゲートは開いており国道
157号は通行可能な状態だったのだが・・・。そして行くぞと決めたその年の8月、当時は
まだ根尾村であったが、淡墨桜の近くまで来た所で能郷〜黒津間の通行止め案内を見て
がっくりしたのだった。実際、能郷まで走ってみたが、4月には開いていたゲートがガッチリと
閉じられており、近くの看板には通行止めの文字が見える、それも当分の間と。
それから2年の間、ツーリングマップルを眺めれば県道を使って行けそうな気もするのと、
最近ネットの情報で、その県道ルートを使い通過したという書き込みをいくつか見かけたため
お盆を待って行くこととした。
ついに行くぞ、今度こそ目指せ温見峠!
    
 走行距離 1日目75km  2日目15km
 
GPS軌跡データはこちらへ
                                    (作成2007/08/26・28)
8月15日
   
今回は峠への道のりが長いため、途中撤退も考えながら無理はしない行程とする、そのため
15、16日の二日間を予定することとした。出発は本巣市(旧根尾村)の樽見駅にある駐車場
から、この駐車場は事前に役場の方に電話確認して停めさせてもらう場所を教えてもらった。
当初は14・15を予定していたが、14日の夜には盆踊りと花火大会があるのでこの付近は
車と人が多くなるとのことだったので一日ずらすことにしたのだ。
    
   
7:30頃に樽見駅駐車場に到着。
昨夜の盆踊り大会の余韻が残っている。やはり
一日ずらして正解だったかな。
今日も暑い一日になりそうだ、準備を整えて
あれこれと持ち物確認して、まだ人気の無い
駅からスタートする。
いよいよ温見峠へのスタートである、わくわく
ドキドキの一日になりそうな予感が!
【標高170m】
   
駅前から国道418号を走り県道255号への分岐点へ向うのだが、いきなり坂上りが始まり
走り始めたばかりだというのに汗が滴り落ちてくる。
   
少し横道にそれてみると根尾東谷川の涼しげな
景色が目に飛び込んでくるものの、暑さは変ら
ない感じである。それでも見ているだけでも涼し
そうならいいじゃないか!
    
国道418号に戻りしばらくするといよいよ分岐
が見えてきた。車で行くならこの更に先にある
坂屋トンネルを使うのがてっとり早いが、自転車
ならやはり旧道に入るべき!
分岐を左に反れて行くこととする。
   
   
しばらくは根尾東坂屋の家並みを眺めながら
走るといよいよ急なヘアピンカーブを上ると、
ここからは山の中に入っていく。
振り返ると今来た道と家並みが、朝日に照らさ
れて綺麗だ。
ふと脇を見ると、イノシシ捕獲用なのだろうか、
柵が仕掛けてあった。山の中、やはり動物たち
の世界に入っていくのだから気を引き締めない
といけないと思うのであった。
しばらく山の中のうっそうとした狭い道を通り抜けて行く、かなり山奥に入ってきたのではと思うほ
どの景色が広がっている。ふと道路を横切る小さな動物の姿を見かけ、そばまで寄ってみると
可愛らしいリスだった。いったん木の枝に上ったのでカメラを構えたら・・・、あっという間に逃げて
しまった。坂屋トンネルの出口と合流して根尾東谷川を眺めながら県道255号を進む。
避暑に訪れているのだろうか、実家に帰ってきているのだろうか、河原ではあちこちでキャンプ
しているグループ、家族連れを多く見かける。
小さなトンネルの前で地図を確認していると、反対側からバイクの若者がやってきた。
横浜ナンバーなのでちょっと話してみると、国道157号を福井から抜けてきたとのこと、この先
美山に抜けるがスタンドはあるか等々、ツーリングならではの会話が嬉しい。
温見峠まで間違いなく行ける! この時、そう確信し、早く行って見たい気持ちを落ち付かせる。
   
そして3個目の松田トンネルがぽっかりと口を
開けているが、相変わらず左に反れて行くことと
した。苔むした古びた道路である。そんな道を
走るのが好きなのだ。
   
岩の一部をくり貫いておじぞうさんが祭られて
いる。お盆だからだろうか、提灯が添えられて
おり、地元の方に愛されているおじぞうさんなの
だろう。
   
根尾東谷川の反対側に集落が見えてきた、松田の集落だ。隠れ家的な雰囲気がする。
   
   
ここからしばらくは一本道が続くので迷子になる
こともないだろうし、先にはキャンプ場もあるの
で時折、車の往来もあるようだ。
川を眺めつつ、日陰で休憩していたら後ろから
ロードレーサー? あれ後ろのタイヤって円盤
みたい! トラック競技にでも出てくるようなそん
な自転車乗りが走っていった。
河原に降りてちょっと水遊び、そんなに冷たい水
ではないが気持ちが良い!
   
最後に一番長い大須トンネルを抜ける、延長822mだが路面はびっしょりと濡れて中に入ると
涼しくて気持ち良い! ナトリュウム灯のオレンジ色が怪しく感じるが何も出てこなかった・・・、
よかったよかった。
ダイナモを回してフロントとリアのテールを点灯させる、それと一応、キャットアイのLEDライトを
持ってきたがあまり約には立たなかった。
トンネルを抜けるとほっと一息って感じだ。トンネルを抜けたところに水場があり、水を汲んでいく
キャンパーらしき人達が数人いたので後ろに並んでみたら、先に水を汲ませてくれた。
   
NEOキャンピングパークの施設が見えてきた、かなり広大な敷地面積を持っているようで広い。
こんな豪華絢爛なキャンプ場には一生泊まることはないだろうと横目で見ながら通り過ぎて行く。
   
   
遠くに大きな鳥居が見えてきた、神明神社と
よぶらしい。根尾東谷川を挟んで反対側に神社
の本殿があるようだ。
日陰もなく暑かったが、ちょっと休憩、水分補給
するがあっと言う間に水が無くなって行くのが
分かる。これは本日二本目の水分、南アルプス
の天然水を凍らせてきたのだが、あっという間
に溶け出して、もう半分以上は水になってしまっ
たようだ。
ボトルゲージに指し込んでいると、氷がからから
と音を立てて減って行くような感じがする。
そろそろ折越林道との分岐が近いはず、一軒のお店らしき家が見えてきて、飲料水の自販機が
見えた。これが多分、最後の自販機だろう、戻りはここまでこないと水分が手に入らないことを
確認して進むと、折越林道との分岐が見えてきた。
   
左手に曲がるのが折越林道、真っ直ぐはホタル
を保護しているところのようだ。もう少し早かった
らホタルを楽しむことができたであろう。
   
ここには綺麗なトイレがあるので助かる、さっき
のお店の飼い犬か、わんこが近寄ってきてしば
らく回りをうろついていたが去って行った。
   
   
ここで根尾黒津、・根尾大河原方面の案内板が
あったので確認して見ることに、うむうむ思った
通り折越林道〜猫峠林道を経由して国道157
号に出ることができて温見峠まで通れるとのこ
とだ! 安心して走れるぞう!
【距離17.5km 標高413m】
   
スタートするとすぐに地元のお母さん方と出会う
おはようございますと元気に挨拶して通らせて
もらう。山道に入り出す所で気になる物が!
こんなところに踏み切りか!? 多分冬期閉鎖
や豪雨等のとき通行止めを知らせるための物
なのであろうが初めて見た。
何はともあれ通っても良いよと言うことなので
坂を元気に上って行く。
   
結構、長い道のりである、上っても上っても先は見えずかなり堪える坂だが、路面が綺麗に整備
されているので走りやすい。
   
えんやこらと上って行くと、車が一台と地元の
お母さん方が4人ほど花を摘んでいるようだ。
そばにおじぞうさんの姿も見えたので休憩する
ことに、お母さん方と少し話をして、車で降りて
行かれた。
   
峠の様な違うような感じだが、おじぞうさんに
旅の安全をお祈りして休憩させてもらう。
峠というより道の最高点という感じかな。
   
後で分かったのですが、折越峠と読むようだ。
   
お母さん方と分かれて一気に坂を下って行くと、10軒くらいの家が立ち並ぶ集落に出た。
何故か人が多い、実家に帰ってきただけなのだろうか、若い人が多いように感じるのである。
人の多さにびっくりして写真を撮り忘れてしまったが、ここの家並みは雪国対策をしたとても重厚
な作りである。太い丸太を使って屋根の補強がしてあり、今まで感じたことのない不思議な世界に
入ってきたようだった。写真を撮るのを躊躇わせる不思議な世界にもう一度行って見たい!
   
   
坂を下ると河内谷の川の流れが見えてくる。
道は突き当たり右手は猫峠林道を通り大河原
へ、左手は市道黒津越坂線を通り黒津へと抜
ける。どちらからでも行けそうだが今回は猫峠
を目指すため猫峠林道に進む。橋を渡ると、
林道開通の立派な石碑が立っていた。
右手に曲がり川沿いを進むと分岐に出た。
【距離29km 標高414m】
   
左右の道の間には「クマ出没!」の警告板が
立っている。すでに同じ看板を数カ所で見ている
ので慣れてきた感じがする。さて、道は左に入る
と強烈な坂が待っていた。猫峠名物?の激坂で
ある。26T×28Tの一番低いギアで上って行け
ば何とかなるが、やはりきつい!
   
時折、壁側から落石があるので注意が必要だ。
うっかり石でも踏んだらパンクの危険性がある
し、それよりも、もし岩が落ちてきたら、あまり
考えたくないことである。ようやく峠らしき所が
見えてきた、一台の4WDが止まっている。
ここが猫峠か! 【距離31km 標高598m】
   
猫峠の白柱が立っていたが、文字はかすれて読みにくいし、なによりも白柱のすぐ横にはショベ
ルカーが置いてあり造成工事の真っ只中のようである。ふいに左手の山の上からガサガサと音
がして・・・、突然影が! あーびっくりした、人でした。4WDのご夫婦が降りてきた所だった。
   
ここまできて暑さに少々やられたかな!? ぐったりしてきた感じがする。すでに31kmも走って
いるので帰りの道中を考えると厳しいかなと思い始めるのだが・・・。
   
それでも根尾川を渡り国道157号の分岐まで
は行ってみようと思い、下り道に突入する。下り
は良いのだが帰りのことを考えると少々心配で
はあるものの行ってみたいという気力の方が勝
っているのだからまだ大丈夫だろう!
山間を見る限り、下り坂の方向には素晴らしい
谷が広がっている様だ!
   
道沿いに猫峠林道の石柱が立っている。
平成9年、今から10年前に整備された林道で
ある。今でも舗装は綺麗だしとても走りやすい。
根尾能郷から黒津間の国道157号が今回の
ように時折通行止めになるため、迂回ルートと
して整備されたのかもしれない。管理人にとって
も嬉しい道なので感謝である。
   
坂を下ってくるとまず一本目の橋を渡るが、どう
見ても根尾川には見えない。更に少し進むと
二本目の橋が見えてきてこれが根尾川だ!
橋の向こうに見えるのは、あれが国道157号
だというのが一目でわかる。ついにきた!
【距離33km 標高470m】
   
国道157号を温見峠方面に向うと、しばらくして
こんな景色が見えてきた。これが有名な川渡し
なのだろうか? よく山間に入ると見る光景なの
だが・・・。川渡しならもう少し水量が欲しいと思
うのだが、ここしばらくの渇水の影響もあるだろ
う。
   
さて、この先しばらく進んだ所でギブアップ! 地図で見る分にはあと5〜7kmほどの行程のよう
だ。しかしここからはまた坂が続くし、帰りも同じ道を走ることを考えたら無理は禁物と判断!
カッコ良く言えば勇気ある撤退ということにしておこう。
   
帰り道、猫峠はなんとか通過するものの、折越の坂は限界!さすがに1km以上歩いた。
折越の坂のおじぞうさんのところで水分も底を付いたので、一気に坂を下り行きに確認して
おいた最後の自販機まで一目散! 自販機にお金入れてボタンを押すと・・・、あれ?出てこ
ないぞ! 兆度お店の方が車で戻ってこられた所だったので助かった、ご主人にお話して無事
に水分を確保できて良かった。お店の奥さんとしばしお話して、あとは樽見の駅までのんびりと
走っていく。
暑い日のサイクリングには水分の確保が非常に重要であることを身を持って感じる一日だった。
   
      
      
8月16日
   
車中泊をして一日経ったらすぐに元気になった。そしてやっぱり温見峠に行ってみたいという思い
が大きくふくらみだしたので、今度は国道157号との合流点まで車で行き残りの行程を走ること
とした。昨日走った道を車で通るのも不思議な気がするが、車だとやっぱり道が狭い、対向車が
来るとすれ違いに難儀する所が多いのは致し方ないことである。
1時間もかからないうちに国道との合流点に到着、車が止めれそうな場所を探して、最初の川渡
し個所近くに止める事とした。車が止まった瞬間、いっせいにアブが襲ってくる、エンジン熱に誘
われてきているのでエンジンを切ってしばしいなくなるのを待つが、車の中は蒸し暑くなり大変だっ
た。自転車の準備をして水分OK、デジカメOK、温見峠に行きたいという気持ちもOK!
さて出発だ!
   
しばらくは坂を上って行く、昨日バイクに乗った
カップルと出会った所でまた休憩。やはりいきな
り坂を走り出すのはきついな、ある程度準備
運動が必要だと改めて感じる。
   
先ほどの堰堤を上流側から眺める場所で再度
休憩。一応地図を確認して一本道であることと
おおよその距離は7km程度、日差しも強くなり
始めてきたので峠に向って走り始める事とした。
【標高705m】
   
   
川渡し場所なのだろうけど、下の方を流れてい
るだけで道路にまったく水が無い状態だ。
お盆前から雨が降っていないのでこんな所にも
渇水の影響が出てきているようである。
楽しみにしていた川渡し、残念だ!
   
ここも同じように水量が少ないため下の方を
流れているだけ。しかし水は綺麗で結構冷たい
から気持ち良い!
   
ここは小さいながらも、今までで一番水量が多く
深さがあるようだ。つい遊んでしまい往復してし
まった。
   
徐々に勾配がきつくなりだし、くねくねと道が曲がり始める。山というどこも同じような景色の中を
走っているように思われるかもしれないが、同じ景色なんてどこにもない。根尾西谷川と並行して
走っていたが川と離れるところから更に山間に入っていくような感じがする。きつい坂道を上って
いるのだがえんやこらといろいろと思いを巡らせながら上って行くのが楽しい。楽しいというより
真っ白な状態って感じだろうか。岐阜県側の国道はとても綺麗に整備されているため走り易い。
これなら帰りは快走できそうだ。
くねくねといつまで経っても終わりが無いような道を汗流しながら走っていくと・・・、
   
   
およよ! カーブの手前に動物の姿が見える。
犬か? 少し近づいて見る、あれ?キツネ?
そう聞いてみても返事があるはずも無いが、
じっとこちらを見て動こうとしないのである。
顔つきから犬じゃないのは確かなので、まずは
一安心、でもキツネの生態なんて知らないから
大丈夫だろうか?
今まで峠を目指して山の中を幾度も走っている
がキツネに遭遇したのは初めてである。なにや
ら嬉しい気分になり記念に一枚撮っている間も
動こうとしない。
もしかして人に慣れて餌くれるのを待っているのだろうか? 自称アウトドア派の管理人としては
むやみに餌を与えるなんてことは出来ないのでどいていただく事として、そのまま自転車で走り
始めるのだが、どかない、近づくにつれて少々緊張感が高まってくるが、10mほどまで近寄った
ら歩き出してガードレールの向こう側に行った。でもこちらを振り返る、ちょっと年取った感じがす
るしやせている様だった。
   
視界が開けてきたころには道幅も広くなり、
ワイルド感が無くなってきたようだ。コーナーを
曲がると温見峠方面が見え始めてきた。
   
ここまで26T×28Tの一番軽いギアで上って
きた。こんな感じ! ダートでなかったらこのギア
レシオで充分坂道は上れるようだ。
   
少し風が吹いてきた感じがする、車が2台止まっているのが目に入り、もしや峠かと思った瞬間
見えてきた!
   
おー!ここが憧れの温見峠!
思ったより平凡なところだなと思いながら上って
行くと、福井県側からの風が気持ち良い!
【距離7km 標高1015m】
   
V字の間を流れる日本海からの風を感じている
ような気になってしまうのが不思議だ。
念願の温見峠、福井県側との間に置かれてい
た大きなブロックも横にどかされていた。
   
国道157号と大野市温見の道路看板。
のぼってしまえば何でもない場所だった。あまり
に綺麗に整備されているため、こんな印象しか
感じないのだろう。
   
能郷白山山系概念図の案内板が大きくめくれて
いる。峠から能郷白山まで温見ルートの登山道
がある。すぐ左手に階段があるので少し上って
みたが草木で覆われだしたので速攻で退散。
   
道の反対側を見ると小さな社がある。どうやら
おじぞうさんが祭られている様だ。
あちらに行こう!
   
峠を見下ろす場所に祭られた社とおじぞうさん
温見峠までの無事と、帰りの安全をお祈りして
早い昼食をいただく。それにしても風が気持ち
良い!
   
社を後にして峠道に下りようと振り返ると、根尾方面に視界が開けていた。
こういう景色を楽しめるのも峠に上ったからこその、ご褒美なのかもしれない。
   
福井県側も少しばかり行ってみようかとも思ったが、また戻ってくるのが難儀そうだったので
あっさりと帰ることとした。
温見峠に上ったという達成感で今日一日が晴れ晴れとした思いで満ち溢れていたから。