ヤツは飛んだ!
                                          (作成2005・05・26)


その日は夕マズメを狙い、昼から車でいそいそと出かけて行った。
狙うは長良川の支流! 前から気にはなっていたが入ったことの無いところ
だったので、今日が初の入川である。
清流 長良川はいつも穏やかな流れである。そして支流もたんたんと流れる
用水路のでっかい所という感じだった。
   
さすがに合流点は人工的なのでもう少し上流に向かう。数km上ってきたら
川幅はかなり狭くなるものの周りは開けているので竿は振りやすい。
数件の民家もあるので、里川といった感じだ。
   
春初めは草もほとんど無いからどこからでも入れるものだが、五月に入り、
草木も青々とし始めているので入川する場所がある程度決まってくる。
さすがに新しい道をかき分けて入っていく根性は無いからである。
   
さてこの時期は虫や動物が活発に動き回る時期だ。川面には羽虫が沢山
飛び始めており、魚のライズを誘う。
川の流れる音、蛙の鳴き声、ウグイスの鳴き声、草の擦れる音などなど・・・、
生き物の活動を感じるのである。
竿の準備をして川岸に降り立つと、クモの巣がいっぱいある。しかし人の
足跡も多々あるので、魚がいるのかどうかは定かでないが、まずは振込んで
みる。毛鉤を流すも何の変化も無い。あちこちの流れで誘っていると、小さな
筋で反応があった。アマゴだ! 朱点が少なく尾びれも小さいので放流物な
のかもしれない。しかしまずは一尾である。
場所を変えようと思い、竿を畳んで川岸からあがり土手の中段を歩いて行く。
少し広いその土手は平らで見晴らしも良いから、歩きながら川の様子を眺め
つつ前に進んで行く。
   
川の様子を見ながら歩いていたが、何気に土手に目を戻した、
   
その時! 目の前で急に何かが飛び上がった!
   
ウワッ! 思わず後ずさる(汗)(汗)(汗)
   
心臓もドキドキドキドキドキ・・・である。
   
そのヒモのような物が地面に落ちたかと思ったら、うねうねとヤツは這いずり
ながら草むらに逃げようとするではないか。
そうヤツはヘビだった。
頭から尻尾までくっきりと縞模様の入ったシマヘビである。
   
しばらくの間、ヤツの姿が見えなくなるまでじっとしていた。
姿が見えなくなるとやっと安心して体が動くものである。
あ〜ぁとため息をつくと周りをキョロキョロと見まわしていた自分に気づく。
さすがに誰もいない。かっこ悪いところを見られるところであった^^;
   
話には聞いた事があるが、ヘビが飛ぶとはビックリである。
目撃談として、「目の高さまで飛んだ!」と人に言いたい! しかし、さすがに
大げさ過ぎるので「腰あたりまで飛んだ!」と言うことにしておこう。
   
ヘビは飛ぶのである。
これからヘビを見たら、数メートルは逃げなければいけない!
さすがにこちらに向かって飛んできて、体に巻きつかれたら嫌だから。。。